青少年赤十字(JRC)のシンボル「糸杉」
2022年5月4日 09時16分皆さん、ゴールデンウイークはいかがお過ごしでしょうか。
普段の土・日は本校の教職員も何人かは学校へ来て仕事をしていることが多いのですが、今朝の学校は静かです。
さて、運動場の南側におとなの背丈ほどの高さの糸杉が植えてあり、「ソルフェリーノの丘のいとすぎ」の表示があるのをご存じでしょうか。
ここで学校の糸杉の由来について少し紹介します。
今から163年前、イタリアの「ソルフェリーノの丘」でイタリア・フランス連合軍とオーストリア軍が戦いました。
オーストリア軍が退却した後、「ソルフェリーノの丘」にはたくさんの傷ついた兵士が残されていました。
そこにたまたま仕事で通りかかったのが、スイス人の「アンリーデュナン」です。
彼は、村人に呼びかけて傷ついた兵士の救助活動を行いますが、村人の中には、敵の国の兵士を助けようとしない人がいました。
アンリーデュナンは、村人に「みんな同じ人間同士ではないか。敵も味方もない同じ人間として助けよう」と呼び掛け、村の人たちも協力したのです。
アンリーデュナンは後にその戦争の様子を「ソルフェリーノの思い出」という本に書き、たとえ戦争があっても傷ついた兵士を敵味方の区別なしに助ける仕組みをつくろうと世界に人たちに呼び掛けました。
そして誕生したのが、「赤十字」です。
ソルフェリーノの丘には糸杉の木がたくさんあり、後に青少年赤十字のシンボルと言われるようになりました。
その糸杉の苗は日本の赤十字社にも送られ、その種が学校にも植えられることになったのです。
昨年植樹した粟井小学校の糸杉の苗は、潮見小学校からいただいたものです。
現在、ウクライナとロシアの戦争により、兵士を始め民間人の方がたくさん亡くなったり、傷ついたりしています。
「みんな同じ人間同士なのに…」と思います。
5月19日(木)にはJRC登録式もあります。
本校の子どもたちには、人のためにできることを考え、実行できる人になってほしいと思います。